発表!asanochiyuki× OKANO 和の服「HAORI Spring Trench Coat 2018」

秋の新作紬「天空」と 名古屋帯「ひとひら」

この春、OKANO GINZA SIX店に全く新しいアイテムが登場します。その名も「HAORI Spring Trench Coat 2018」。
洋服でも着物でもない、媚びない「和」の服とは?
OKANOの想いとクリエーターの想いが重なる先に見えるものは。
デザイナーasanochiyukiさんと社主の岡野博一が「服」を語ります。

KIMONO Production OKANO 社主 岡野博一

服ってなんなの?

岡野:中国の「傷寒論*」という本の中で「服とはなんぞや」ということが書かれています。昔は、傷と寒さにより人類が短命だったとこの本では言っていて、長生きのために開発したものが服だと。寒さも凌げるし、傷もつかない、服は薬だと書かれているんです。未だに薬は服するって言いますよね。それと「服従」という言葉は、服に従うと書きます。人間は服によって思考を支配される。ナポレオンも着る服によって人間は変わると言ってますね。
服ってものすごく人類にとっての深い意味があるはずなのが、最近は豊かになったせいか、命と関わっていた服が簡単に捨てられる時代になって、服をもう1度見直す機会として服について話したいと思ったんです。「服ってなんなの?」と服を語り、服を伝えることを今回2人で生み出せて、お客様に伝えられたらいいかなぁと思っているんです。

 *後漢末期から三国時代に張仲景が編纂した伝統中国医学の古典

デザイナー あさの千幸(Chiyuki Asano)

「和」とは?

あさの:実は私は学生の頃から「和」の世界観を持っているんですよ。「日本人の宝とは何か」、ヨーロッパの洋服の歴史に勝てるには、日本の着物の技術や職人さんの技術をどうしたら今っぽくできるかがずっとテーマだったんですね。京都でたまたま乗ったタクシーの運転手さんが友禅の職人さんだったことがあって、「日本は何してるの」って思ったんです。ヨーロッパはアーティストを支援しているので。日本に帰ってきた理由の一つに「和」を「これは私がするしかないな」と思って。
岡野:「和」は僕の中でもテーマなんです。日本食と和食って違うじゃないですか。「和」というのは方法論で「日本」というのは国だし国の概念ですよね。でも「和」というのは国の概念じゃない。考え方ですよね。「和をもって尊しとなす」という哲学を聖徳太子が考えて、日本人が「和」という方法論を身につけていく入り口になったのかなと思うんです。僕は、無意識で身についた能力が素晴らしいと思っていて、1人1人が持つ得意なことを生かすことが、世のため人のためになるんじゃないかと思うんです。日本人が世界で役に立つのはこの「和」という能力じゃないかと思うんです。

媚びない服

あさの:私は、和っぽいとか和風とかいうのが好きじゃなくて。「THE 和」が好きなんです。でも、デザインを見てもらうと「THE 和」じゃなくて私の世界観が出ていると思うんです。
岡野:「和」って、見た目じゃなくて「方法論」なんですよね。ここに方法論が入り込んでいるんですよ。 料理でいうと素材を粉砕してしまうミックスジュースと白和えの違いっていうか、原型を崩さず「合える」っていう差だと思います。
あさの:私、着物の生地を使って洋服にするリメイクは、洋服の世界に媚びているようで嫌なんですね。今回のスプリングトレンチコートは、シルク100%の素材をパールトーン加工でトレンチの用途もちゃんと補っているという、それでいて洋服にも着物にも媚びずに今っぽく博多織のコートを伝えたいと思ってます。
岡野:それは、聖徳太子の美意識ですよ。「日出る国の天子、日沈む国の天子に書を送る」って手紙を遣隋使に持たせるんです。これってへりくだってないでしょ。これが「和」なんですよ。でも、相手も立ててる。美術品でも同じことが言えて、襖や天井に描かれていた日本画がルーブル美術館仕様で額に入れて飾られていたり、掛け軸って座った目線から見て一番美しい比率で設計されているんです。立って見たら美しくないんです。伝えたいという思いは解るんだけど、最後のとこまでがセットになってなくて、一番最後の見せ方のところは迎合してる媚びたやり方ですよね。
あさの:私も「和」をやり始めて狂言を学ぶようになって、今、息子も狂言を習っているんです。元々の心理を知らなきゃいけないなって思って、通づるものがありますね。正座して見ないと見えないみたいなものを私も洋服で作りたいです。

西と東

岡野:洋服って西洋服の略になってますよね。だから「服」でいいんですよね。東洋服もあっていいです。
あさの:私は、お薬とかもそうなんですけど、東洋医学なので、西洋医学はあまり受け入れないんです。
岡野:なんでことごとく逆なんだろうと思うんですね。洋服は袖口を絞って風が入らないようにする。でも、着物は風が入るようにしてるじゃないですか。足袋には右左がある、靴下はないですよね。靴は右左あるけど、草履はないですよ。わざとかっていうくらい全部逆なんですよ。
1つは、自然を敵対視するのか仲間にするのかっていう根本的な宗教観があって、西洋っていうか一神教は、過酷な自然環境の中で生まれた宗教なんで、やっぱり自然は厳しいんですよ。だから、家の作りを見ても解るように壁で塞ぐんですね。風が入らないように、敵が入らないように。日本は、壁がないんです。着物というのは自然の力を取り入れて、自由になるようになっているんですよ。
あさの:そうですね。子供の頃、母に冬でも窓を開けられて、寒いのに慣れるっていうので、おかげで今の健康が保てたって思ってます。
岡野:人間中心か自然中心かっていう発想だと思いますよ。東洋は、その時その時の自然に感謝をして、受け入れる。服もなぜこの形になったのか、なぜこの素材になったのか、もう1度考えてみたいですね。

めぐりめぐる

あさの:体にいい食事をするようにしているのですが、こういうものを食べているから今の私やこの考え方ができていて、そのエネルギーが自然でいられる体を作っていると思うんです。私のつくる洋服も同じように作るから魂が入るし、全部繋がっているって感じます。
岡野:僕たちは物質化の世界に生きているけれども、背景は無限で、その中身の「エネルギーと情報」をどう汲み取って、どう組み合わせるかはクリエーターの、まさに神の仕事ね。ものすごくおこがましいことさせてもらうわけですね。物質化するのは神の御技なんで。だから、本当は、配慮してやらないといけないのに。ファストフード・ファストファッションは、ある意味、神への冒涜かもしれない。
無限の背景を忘れて目の前にあるものを感謝心なくバンバン使う、その理由も儲けたいとか、でもなぜそうなったかも考えないといけないですね。

「和」の服

岡野:縄文時代を今勉強していて、1万年続いてるんですね。戦った形跡がない、武器がない、人の損傷痕もない、戦争をしないという智恵のある人類もいたんです。縄文人の衣服って資料が残っていないんですが、生活様式や考え方、自生の植物などから辿っていくときっとこんなのを着てたんじゃないかというのがあると思うんですね。だいたい縄文の文化が残るのは琉球とアイヌに服の共通点とヒントがあると思っているんです。本当の「和」の服とはなんぞやというプロジェクトを作って考えていく。
あさの:素敵です。その縄文時代のことを踏まえて、すごく今っぽく作ることをしたいです。私は、「衣食同源」と思っていて、リネンは電磁波を寄せ付けないなど、天然繊維にはそれぞれ素晴らしい効果があるので、それを踏まえて体を守る服などを作っていきたいです。
岡野:「和の服・和の服とはなんぞや」っていうのをあさのさんと作っていきたいですね。

二人の対談は、「和」という方法論を持って作る服に行き着いたようです。日本人が身につけた「和」という能力を服として表現し、世界に発信する。「asanochiyuki × OKANO」のプロジェクトは始まったばかりです。


パターンオーダーで作るasanochiyuki × OKANOのスプリングトレンチコート
「HAORI Spring Trench Coat 2018」

博多経錦紬でつくるasanochiyukiのスプリングトレンチコートの受注会を行います。

背抜き部分と表の生地イメージ

【価格】¥350,000(税別)〜
【素材】博多経錦紬 シルク100%(撥水加工済み)・背抜き部分 KAI シルク100%(友禅型・手捺染)・裏地 AGE(手捺染)
【日時】2月15日(木)・16日(金)11:00 〜 16:00

【実施店舗】

住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 4F
TEL:03-6274-6286
営業時間:10:30~20:30


asanochiyuki<デザイナー あさの千幸(Chiyuki Asano)>
2009年に自身のブランドasanochiyukiをスタート。
日本人女性がもつ「大和撫子」の奥ゆかしさとあでやかさをデザイン全体で表現し、女性の体のラインを美しく見せるスタイルにこだわる。京都の絞り染めや日本の伝統技術を取り入れたドレスなどを発表し、
日本の伝統文化を守るためメイドインジャパンを世界に発信し続けている。
http://ac.asanochiyuki.com/

<パタンナー 宮村知有(Tomoari Miyamura)通称 ゴン宮村>
パディングができる日本唯一のパタンナー。
1974年 伊東衣服研究所(成城)卒業後
有名デザイナーズ、キャラクターズブランドのパタンナーを経てドレスから重衣料まで経験する中、
日本のパターン、服作りに疑問を感じヨーロッパの服作りを学ぶため
パリオートクチュールのテクニックである『立体裁断』を30年学び続ける。

<縫製 岡田英>
歴代アメリカ大使および大使婦人のプライベートのお直し請け負う縫製士
1968年東京デザイナー学院卒業
1978年フリーランスとなり自宅アトリエにて個人の為のカスタムオーダー、レザーウエア、ウェディングドレス、ダンスコスチューム、着物・帯のリメイクドレス、又CM用コスチューム、舞台衣裳等請け負う。
2017年よりasanochiyuki
のパターン縫製のパートナーとして活躍中。

<表地 博多織 株式会社岡野>
<背抜き地 友禅捺染型 片桐工芸・手捺染 瀧澤捺染>
<裏地 京友禅引染 染色工房ヤマモリ>


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